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新事業進出補助金の活用法 — AI導入での申請事例と旧事業再構築補助金との違い

RA

立川 慶弥

代表 立川 慶弥 監修 | 株式会社リバイバルアジア

新事業進出補助金事業再構築補助金AI申請事例

事業再構築補助金は終了 — 後継は「新事業進出補助金」

事業再構築補助金は第13回公募(2025年)をもって終了した。その後継として2025年に新設されたのが「中小企業新事業進出補助金(新事業進出補助金)」である。中小企業が新規事業へ進出し成長するための設備投資を支援する制度で、最大9,000万円の大型補助が可能だ。

将来的にはものづくり補助金との統合・再編が予定されており、「新事業進出・ものづくり補助金(仮称)」に移行する見通しである。

旧・事業再構築補助金との主な違い

項目事業再構築補助金(終了)新事業進出補助金(後継)
補助上限額最大1億5,000万円最大9,000万円
補助率1/2〜2/31/2
コロナ要件あり(売上減少等)なし
建物費対象対象(継続)
大幅賃上げ特例なし+500万〜2,000万円上乗せ

補助額と補助率

新事業進出補助金の補助額は従業員数に応じて異なる。

従業員数補助上限額大幅賃上げ特例
20人以下2,500万円+500万円
21〜50人4,000万円+1,000万円
51〜100人6,500万円+1,500万円
101人以上9,000万円+2,000万円
  • 補助率: 1/2
  • 大幅賃上げ特例: 事業計画期間において事業場内最低賃金+50円、給与支給総額+6%を達成する場合に上乗せ

AI導入での申請事例3選

事例1: 製造業のAI品質検査システム導入

金属加工メーカーがAIカメラシステムを導入し、新たにAI品質検査サービスの外販事業に進出。検査精度99.8%を実現し、同業他社への検査サービス提供という新規事業を立ち上げた。補助申請額は3,200万円(補助率1/2)で採択。

事例2: 小売業のAI需要予測プラットフォーム事業

地域スーパーがAI需要予測システムを自社導入した上で、同業他社へのSaaS提供という新規事業に進出。食品ロス削減ノウハウをパッケージ化し、月額課金モデルの新事業を構築した。補助申請額は1,800万円で採択。

事例3: 士業事務所のAIコンサルティング事業

税理士法人がAIを活用した経営診断・補助金申請サポートの新サービスに進出。従来の記帳代行からAI活用コンサルティングへ事業領域を拡大した。補助申請額は900万円で採択。

事業計画の書き方 — 採択のポイント

「新事業進出」の要件を満たす

新事業進出補助金の核心は「新規事業への進出」である。既存事業の効率化ではなく、新たな市場・顧客層への参入、新サービスの提供開始など、事業領域の拡大を明確に示す必要がある。

市場分析と実現可能性

進出先の市場規模、成長性、競合状況を具体的なデータで示す。AI導入の場合は「AIを活用した新サービスの提供」という文脈で、差別化要因を明確にする。

認定経営革新等支援機関との連携

申請には認定支援機関が作成した事業計画書が必要。金融機関や税理士、中小企業診断士など認定を受けた専門家と連携することが求められる。

よくある不採択の理由

  • 既存事業の延長に過ぎず「新事業進出」の要件を満たさない
  • 市場規模・競合分析が不十分で事業の実現可能性が低い
  • 数値計画の根拠が不明確(売上予測の根拠がない)
  • AI導入の目的と新事業の関係性が不明確

申請スケジュール

  • 第3回公募:2026年3月26日締切(終了済み)
  • 第4回公募:今後公表予定
  • 将来的にものづくり補助金と統合予定のため、早めの申請を推奨

他の補助金との組み合わせ

新事業進出補助金は、デジタル化・AI導入補助金とは別事業・別費用であれば併用可能なケースがある。例えば「デジタル化・AI導入補助金でAIツール(SaaS型)を業務効率化に活用し、新事業進出補助金でAIを活用した新サービスの設備投資を行う」という段階的な活用が効果的だ。

よくある質問(FAQ)

Q: 事業再構築補助金で計画していた内容を新事業進出補助金で申請できますか?

A: 「新事業への進出」という要件を満たせば可能です。ただし事業再構築補助金の「業態転換」「業種転換」要件とは異なる点があるため、計画内容の見直しが必要です。特に、コロナ関連の売上減少要件は撤廃されているため、その部分を新事業の市場性・成長性に置き換えて記載する必要があります。

Q: 認定支援機関はどこで見つけられますか?

A: 経済産業省の「認定経営革新等支援機関検索システム」で地域・業種を指定して検索できます。商工会議所、金融機関(メインバンク)、税理士、中小企業診断士が代表的な認定支援機関です。補助金の申請実績が豊富な機関を選ぶことが重要です。

Q: 補助事業期間中に計画を変更することはできますか?

A: 軽微な変更であれば事前の届出で対応できますが、事業内容の大幅変更は認められないケースがあります。計画変更が必要になった場合は速やかに事務局に相談してください。無届の変更は補助金返還の対象となる可能性があります。

Q: ものづくり補助金との統合はいつ頃ですか?

A: 具体的な時期は未公表ですが、「新事業進出・ものづくり補助金(仮称)」への移行が予定されています。現行制度での申請を検討している場合は、第4回公募以降の動向を注視しつつ、早めの準備をお勧めします。

まとめ

新事業進出補助金は、事業再構築補助金の後継として、AI導入を伴う新規事業展開を最大9,000万円で支援する制度である。コロナ要件が撤廃され、純粋に「新事業への進出」という成長志向の計画が求められる。将来的なものづくり補助金との統合も予定されているため、早めの申請検討が望ましい。

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