海外展開の補助金一覧 — JETROを活用した中小企業の支援制度
立川 慶弥
代表 立川 慶弥 監修 | 株式会社リバイバルアジア
JETROとは
JETROとは、独立行政法人日本貿易振興機構(Japan External Trade Organization)の略称であり、日本の中小企業が海外展開する際の支援を行う政府系機関のことである。市場調査・ビジネスマッチング・法制度情報の提供から、補助金・助成金の紹介まで、幅広いサービスを無料または低コストで提供している。
JETROの主要サポートサービス
JETROの支援は大きく5つのカテゴリーに分かれる。
1. 市場調査・情報提供
- JETROビジネスライブラリー: 海外市場の調査報告書・統計データを無料で閲覧可能
- 地域・分析レポート: 各国の経済・産業・貿易統計データ
- 海外進出ガイドブック: 国別の法制度・ビジネス慣習・進出手続き情報
2. ビジネスマッチング
- JETROビジネスマッチング: 現地バイヤー・代理店との商談設定を支援
- 展示会・商談会への参加支援: 海外見本市への出展費用補助(後述)
- JETRO公式バイヤー制度: 現地JETROオフィスが海外バイヤーを紹介
3. 相談・専門家派遣
- 貿易投資相談: 無料で専門スタッフに相談可能(全国に49ヵ所の相談窓口)
- 専門家派遣事業: 中小企業に海外専門家を派遣(無料〜低費用)
- オンライン相談: 海外進出の初期相談をオンラインで実施
4. 拠点整備支援
- JETROジェトロプラザ(海外進出サポートルーム): 海外主要都市での一時的なオフィス・会議室を低コストで利用可能
海外展開で活用できる補助金・助成金(2026年度)
1. 中小企業海外展開・事業再編促進補助金
概要: 中小企業が海外展開するための費用を補助
補助対象費用: 海外市場調査、商談渡航費、外国語資料作成、現地法人設立費用
補助率: 1/2〜2/3
補助上限額: 300万〜1,000万円(事業内容により異なる)
申請機関: 中小企業基盤整備機構(J-Smec)
2. 新輸出大国コンソーシアム事業(JETRO支援)
概要: 輸出に初めて取り組む中小企業を重点的に支援するJETRO主導の事業
主なサービス:
- 海外バイヤーとのマッチング支援(無料)
- 越境ECでの販売サポート
- 展示会・商談会への出展支援
3. ジャパン・ハウス出展支援
概要: ロサンゼルス・ロンドン・サンパウロのジャパン・ハウスを活用した商品PR支援
対象: 食品、工芸品、ファッション、テクノロジー製品など
費用: 展示・PR支援が低コストまたは無料で受けられる場合あり
4. J-GoodTech(中小企業向けグローバルプラットフォーム)
概要: 中小企業の技術・製品を海外企業に紹介するマッチングプラットフォーム
料金: 登録無料
実績: 登録企業8,000社以上、海外パートナー探索に有効
5. 経済産業省:中堅・中小企業の海外展開支援
補助上限額: 100万〜3,000万円
補助率: 1/2〜2/3
対象事業: 現地法人設立、海外見本市出展、現地調査・商標登録
6. 農林水産物・食品の輸出拡大支援(農水省)
対象: 食品・農産物を海外輸出する中小企業・農業経営体
支援内容: 輸出証明書取得費用、海外規制対応費用、商談渡航費の補助
補助率: 1/2〜2/3、上限300万〜1,500万円
JETROを活用した補助金申請の流れ
ステップ1:JETROへの無料相談
最寄りのJETROに連絡し、海外展開の目的・ターゲット市場・事業規模を説明する。担当者が活用可能な支援制度を案内してくれる。
全国49ヵ所の相談窓口に加え、オンライン相談も可能。
ステップ2:申請可能な補助金の特定
JETROの担当者や中小企業基盤整備機構(J-Smec)のアドバイザーと共に、自社が申請可能な補助金を洗い出す。
ステップ3:事業計画書の作成(AI活用推奨)
補助金申請には詳細な事業計画書が必要。ChatGPTなどのAIを活用して効率よく作成できる。
AI活用のポイント:
- 海外市場の需要調査データの収集・整理
- 競合分析の自動化
- 事業計画書の構成案作成と文章の磨き上げ
ステップ4:申請書類の提出と採択審査
各補助金の公募期間に申請書を提出。採択率は制度によって異なるが、JETROのアドバイザーに事前相談することで採択率が向上する事例が多い。
補助金申請のポイント(採択率を上げる方法)
- 具体的な数値目標を設定: 「3年後に輸出売上1,000万円達成」などの定量目標を明記
- 市場調査の根拠を示す: AI活用による市場調査結果を引用し、需要の存在を証明
- 課題と解決策の明確化: 自社の強みと現地市場の課題がマッチしていることを示す
- 返済不要の補助金を優先: 融資より補助金を優先して活用する
よくある質問(FAQ)
Q: JETROの支援サービスは本当に無料で使えますか?
A: はい、JETROの貿易投資相談(全国49ヵ所の窓口)やオンライン相談、ビジネスライブラリーの閲覧は無料です。専門家派遣事業も無料〜低費用で利用でき、中小企業の海外展開に必要な基本的なサポートはほぼ無料で受けられます。
Q: 補助金の採択率を上げるにはどうすればよいですか?
A: 3つのポイントがあります。(1) 具体的な数値目標を設定する(例:3年後に輸出売上1,000万円)、(2) AI活用による市場調査データで需要の存在を証明する、(3) JETROのアドバイザーに事前相談して計画をブラッシュアップする。事前相談を経た申請は採択率が向上するケースが多いです。
Q: 海外展開の補助金はいくらくらいもらえますか?
A: 制度によって異なりますが、中小企業海外展開促進補助金で300万〜1,000万円(補助率1/2〜2/3)、経済産業省の支援で100万〜3,000万円が上限です。農水産物・食品輸出では最大1,500万円の補助もあります。複数制度の併用も検討しましょう。
まとめ:JETROと補助金を最大限活用する
中小企業の海外展開には、JETROの無料サービスと各種補助金制度を組み合わせることで、リスクとコストを大幅に抑えながら進出できる。AI活用による市場調査・事業計画書作成と補助金を組み合わせることで、実質負担をさらに軽減することも可能だ。
無料AI診断で御社が活用できる海外展開支援制度を確認できます。Revival Asiaでは、JETROとの連携や補助金申請を含む海外展開の総合支援を提供しています。まずはお気軽にご相談ください。
立川 慶弥
株式会社リバイバルアジア 代表取締役
元タンカー船航海士。プログラミング未経験から生成AIを独習し、中小企業200社以上の補助金申請とAI導入を支援。自社でAskNavi(AIチャットボット)・QuoteFlow(見積ツール)など複数のAIプロダクトを開発・運用中。「技術のためのAIではなく、経営のためのAI」が信条。
